ABC予想
2019-12-25


abc予想とは互いに素(共通の素因数を持たないこと)な正の整数a,b,cにおいて、a+b=cの関係があるときa,b,cの素因数の積をdとすると
c>d^(1+ε)を満たすa,b,cは有限個しかないという数学予想。但しεは0より大きい任意の数。具体的には例えばa=5,b=27,c=32の場合、d=5x3x2=30だからε=0.01でもd^1.01=31.038<32となり条件を満たす。しかしa=8.b=9,c=17の場合はd=2x3x17=102だからε=0でも17<102となって満たさない。このように満たさないケースのほうが圧倒的に多い。なお、1+εによる巾乗の意味は条件を満たすabc組み合わせを有限個に抑えるための工夫である。本質的にはa+bという足し算とdという素因数の掛け算からなる異なる演算の間の関係性を論じるもので、これが証明されると色々な未解決問題を解決できる見込みがあるそうだ。このabc予想の証明につながる理論を2012年に京都大学の望月氏が自分のウエブサイトに発表したということだった。しかしその論文は600ページ以上に及ぶ上、難解でだれもその理論の正否を確認できないという話であった。発表から7年が過ぎたが相変わらず証明されたという話は聞かない。その間に望月論文は数学誌に掲載されたが査読はまだ完了していないそうである。しかし、この数学誌は身内の京都大学が発行し、望月氏自身が編集者であるというからお手盛りの感が否めない。難解すぎて世界で誰も理解できないという話がもてはやされているが、これには少し疑問を感じる。正しい論文であればどんなに難解でも世界のエキスパートの誰かが査読できるはずである。長年かかってもそれができないのは論文に誤りがあるか又は証明方法に不備があって理解不能にしている恐れも考えられる。内容については難し過ぎて何もわからない話だが今後の解明を期待したい。
[自然科学]

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